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サロン・デュ・ショコラ2011 フランク・ケストナー トークショー

セミナー

1月27日にフランク・ケストナー(Franck Kestener)のトークショーがありました。タイトルは「金木犀のショコラ ~ノスタルジック クリエイション~」です。

フランク・ケストナー氏は「ロレーヌの若き天才」として注目を集める実力派。ショコラティエ&コンフィズールのMOF(フランス国家最優秀職人章)を持っています。

トークショーでは2品の試食がありました。
まず、金箔で飾られたトーキョー(Tokyo)。今年のサロン・デュ・ショコラのテーマ「ジャポン」を踏まえての新作で、キンモクセイのリキッドキャラメルを使ったドーム型のチョコレート。フランスのお店では青紫の模様が入っているということですが、日本では許可されていない色素を使っているということで今回販売されたのは代わりに金箔を使ったそうです。

キャラメルの濃厚な香りが先に立つので、金木犀の香りを探すのに戸惑います。それくらいかすかに金木犀が香ります。ミルクの香りの後に続いて金木犀の香りが顔を覗かし、次いでコーティングのビターチョコレートが金木犀の香りに覆いかぶさるようにして続きます。
キンモクセイの花びらだけをコンフィ(砂糖漬け)にしたものを粉状にしてキャラメルに混ぜているそうです。センターのキャラメルをよく見てみると赤い粒が見えます。これが金木犀でしょうか?
特に暖房の効いたトークショーの会場では、ミルクの香りが立ち上がりすぎていて余韻に混ざるフローラルな香りが非常にわかり難かった。同じように感じた出席者が多かったようで、試食しながらの質問タイムではもう少しキンモクセイの香りがあってもいいのではという意見が。その一方で、強くしすぎると芳香剤みたいに感じる人が多いので、やりすぎにも気をつけてというアドバイスもありました。
私たちにはとても馴染みのあるキンモクセイですが、ケストナー氏にとっては見たこともない花らしく、キンモクセイがどれほど強烈に香りを放つものなのかをご存じない様子でした。その分、キンモクセイの香りに思い込みなく良いところだけを取り入れてキャラメルと合わせることが出来たのだと思います。それにしても、日本というテーマで金木犀を使うとは、ケストナー氏って変わっているなあと思っていたのですが、金木犀ってヨーロッパでは珍しい植物だったんですね。知りませんでした。

もう一品はアヴァランシュ(Avalanche)。アヴァランシュというのは雪崩と言う意味。ヘーゼルナッツをキャラメリゼしたプラリネにパッションフルーツの粉末とオレンジピール、ライスクリスプを加えたものです。

様々な味が次々と押し寄せてきます。まさしく雪崩。ミルクチョコレートの香りにパッションフルーツの酸味がピリッと刺さり、オレンジピールの清涼感が広がります。ライズクリスプのサクサクとした歯応えが楽しいです。ヘーゼルナッツのまろやかな後味が包み込みます。豊かな香りの四重奏が美しい。

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