藤村昌代;チョコレート色のほおずき

チョコレートはチョコレートでも、食べられないチョコレートの話。

テレビ番組のアシスタントとして働いていた女性の離職、病気、失恋を経験して、せつなく揺れる心をノンフィクション風に描いた作品です。

「チョコレート色のほおずき」とは、作品で主人公いずみが罹患する子宮内膜症の別名から来たものです。卵巣に子宮内膜症ができたものを「チョコレート嚢(のう)胞」と言います。子宮内膜症は、成人女性の1割が罹患すると言われていますから、女性なら誰もが無視できない病気です。

血液や死をイメージさせるシーンを多く使いながら、都会の風を感じる軽快なタッチの文体で、生きることがどれほどまでに泥臭いことなのかを考えさせられるストーリーでした。

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