有料記事」タグアーカイブ

【有料】偽りのナシオナル種

かつてエクアドルをカカオの生産で世界第三位にまで押し上げた、ナシオナル種という品種があります。ナシオナル種の独特のフレーバーは世界中のチョコレートファンシャーに愛好されたので、その希少性とも相まって起源にまつわる数多くの噂が生まれ、絶滅から復活したドラマと共に、それらはいつしか神話のようになってナシオナル種の宣伝に使われています。

ナシオナル種はフォラステロ種の派生種だとか、クリオロ種の一種だとか、カカオ第4の品種だとか、エクアドルにしかない品種だとか、古来のナシオナル種は本当は失われたとか、エクアドルの大地で育てないと特徴的な味が出ないとか。

さらに、様々なブランドのものをテイスティングしていると、ナシオナル種といっても色々な味があることに気が付きます。ペルー産ナシオナル種の商品にも出会います。

どうやらナシオナル種には数多くの謎がありそうです。ここで、一旦は絶滅したとまで言われたナシオナル種の歴史を振り返りながら、その謎を紐解きたいと思います。

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。→ .
会員登録はお済みですか? →会員について

【有料】カカオの美味しくない植物分類

植物の知識が少しでもあると、セミナーなどで語られるカカオの分類について多くの疑問を持つと思います。よくクリオロ、フォラステロ、トリニタリオという分類が語られますが、それが植物学的にどういう区分に当たるのかを記述したものは多くありません。

世の中に出回る知識の多くには二つのタイプがあり、一つはコマーシャル向けの通りがよいもの、もう一つはアカデミックなものです。前者は幅広い購買者の知識欲を喚起してわかった気にさせて、商品価値が高い理由(多くの場合、高価である理由)を語るのに使われます。大抵は大雑把で本質を語るのには意味をなさなかったり、時には全く科学的ではないものもあります。後者は学術的な研究に基づくもので多くは難解です。理解できれば知識欲は満たされますが、売り手がアピールする商品価値と離反することが多い上に、知ったからと言ってカカオの栽培、育種、カカオに関する研究をするのでなければ実用になることはありません。大体結論も出ません。何しろ研究半ばの話はそれほどドラマチックなものではなく、尻すぼみに終わるものなのです。セミナーで語っても分かりづらいので歓迎されません。繰り返します。単に、知識欲を満たすだけのことです。

以下に、実利にもならない上に、今後セミナーでカカオの分類について話を聞く度に心の中でため息をつく羽目になる、アカデミックなカカオの植物分類について書きます。

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。→ .
会員登録はお済みですか? →会員について